お久しぶりです。そーだです。
何かを表現したい、書いて伝えたい、そういう熱量がなかなか湧かずに半年以上経ってしまった。ありがたいことにたくさんの仕事を任せてもらえて忙しい日々が続いていたことも大きい。
忙しい中でコンスタントに文章を書いたり、イラスト描いたりできる人たちの凄さよ。
何かを生み出すってめちゃくちゃパワーのいる作業。
更新頻度ガーとか言うやつは自分でやったことがないから、そんなことが言えるんだと思う。
さて、本題に戻ると、ヴァイオレット・エヴァーガーデンは2019年で最も衝撃を受け影響された作品だった。
2018年1月から1クール放送された作品で、視聴された方々の評価は抜群に高かった。
にも関わらず、自分がこのアニメを観たのは2019年10月と、遅いことこの上ない。外伝公開してからも随分経っている。
何故かと改めて考えてみても明確な理由は思いつかないのだが、不思議と「もっと早めに出会っていれば」「リアタイ視聴してたら」とは全く思わなかった。
出会うべき時に出会う。
きっとそういうものだろう。
この作品がどういう内容であるかは、
http://tv.violet-evergarden.jp/story/#about
を読んでください。
そして、未視聴の方はNetflixで全話観れるので、今からでも観てほしい。
余談だがリトルウィッチアカデミアや、からかい上手の高木さんも観てね。前者は見終わった後にたくさんの元気と希望を貰え、後者はひたすらニヤニヤできる作品です。
ここから先はネタバレ含みますので、未視聴の方は要注意。逃げろ。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンが「名前」「愛」「言葉」というものを丁寧に描いた作品だと評されているのは非常に納得の内容であった。
ヴァイオレットはある時まで「名前」も「言葉」も持ち合わせておらず、この要素は外伝でも少し違った形ではあるが、重要なキーワードとなっており、やはりこの作品が大切にしていることなのだと感じた。
「名前」というのはその人そのものであり、
名前が変わるということは別人になると言ってもよいだろう。
名前が変わる瞬間は人生では結婚・離婚した時か、証人保護プログラムを受けた時ぐらいだ。
名前を与える瞬間は子供が生まれたり、養子を受け入れた時だろうか。
それほど名前というものには重みがある。
この点を意識して、本編10話で親が娘の名前を手紙の中で繰り返す意味、外伝での「エイミー」という名前が呼ばれ続けることの意味、それをより深く感じてもらえるのではないかと思う。
また、本編では「愛」というものを様々な形で描いていた。
3話:ルクリアとスペンサーとの兄妹愛
4話:カトレアの届かなかった愛と両親からの愛
5話:シャルロッテとダミアンの純粋な恋愛と侍女アルベルタからの王女シャルロッテに対する愛
6話:少年リオンが抱くヴァイオレットへの恋愛感情
7話:今は亡き娘に対する父親の愛
8話:ギルベルトからヴァイオレットへの愛
9話:郵便社の同僚たちから与えられたヴァイオレットへの愛
10話:先立つ母から娘への途切れることのない愛
11話以降はここまでで積み重ねてきた体験や感情により、過去により深く踏み込む形でどのように彼女が変わったのか、そして周囲をどう変えたのかということを描いていた。
個人的に7話と10話は何度観ても号泣してしまい、喪失と愛、とにかくこれに弱いのだろうと思う。
またまた余談だが、宇宙よりも遠い場所12話や東京マグニチュード8.0最終話で大号泣したのも同様の理由だろう。
年齢のせいではない。年齢のせいではない。
そして、この作品を通じて「言葉」というものについて、改めて考えさせられた。
昔は誰かに何かを伝えるには手紙しかなかった。だが、今は電話やメールだけでなく、SNSやビデオ通話、動画配信など、伝達手段は非常に多岐にわたる。
手段が増え、容易になったことにより、それに比例して「言葉」が軽くなってしまったと感じている。
日本は元来"ムラ"の文化で閉鎖的なコミュニティが長らく続いたが故に、「空気を読む」「察する」「自主的に発言しない」ことが日本人のコミュニケーションの特徴となった。
現代では何かと揶揄する時に使われがちだが、言葉を使うという観点では言葉の重みを理解しているとも言えるのではないだろうか。そして、古くは言葉には言霊が宿ると言われ、今でもこの信仰は残っている。
「言葉」が軽くなった現代だからこそ、言葉を伝えるということの意味や手段を改めて深く考えたい。
SNSが悪いとか手紙が素晴らしいとか、そういうことが言いたいのではなく、それぞれの特性や良し悪しをよく考えて使うべきだと思うのだ。
SNSだからこそ伝えられる人たちがいる
ブログだからこそ伝えきれる思いや考えがある
手紙だからこそ伝えられる想いがある
面と向かってだからこそ伝わる気持ちがある
P.S.
「わたし なんで 泣いてるんだろう」
「きれいな言葉を 覚えていくたび
自分のことが 嫌になりそう
だけど背を向けちゃ いけない言葉も
あるのかもしれない」
OP曲「Sincerely」(TRUEさん)の歌詞より
https://m.youtube.com/watch?v=uwph0dv9E6U
アニメ観てる途中からこの歌詞に涙腺をやられてたのは俺だけではないはず。
あと、Sincerelyとは手紙の結びで使われる「敬具」という意味と知った時のエモさよ。
それ知らんかったのかというツッコミは全力で受け止めます。学がないんです。
あと、この作品は映像演出が凄まじく、絵の情報量だけでもめちゃくちゃ多いので、何度も見返すたびにきっと新しい発見がある。
ガス灯から電灯への変化とか、ニブちんの俺は全然気づきませんでした。
来年の劇場版新作がどんな作品になるか自分には全く予想つかないけど、公開日初日には観に行きたいと思います。
凄惨な事件があり、被害も小さくないはずなのに、それでも待っているファンに作品を届けようと頑張ってくださる京都アニメーションの方々には感謝と敬意しかない。
本当にありがとうございます。
今回はこのあたりで終わりにします。
次はレビュースタァライトの雪代晶について思いの丈ぶちまけるのも面白いかもしれない。
ちなみに個人的にはミチあきだけじゃなくて、
晶×真矢という誇り高きある種似た者同士の2人の絡みをもっと見てみたい。
公式供給はまだですか?